ムック829

カリートの道のムック829のレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
4.0
麻薬売買で鳴らした大物ヤクザのカリートが刑務所から出所。思うところがあり堅気になることを誓うが…。

タイトル名とジャケットから重そうな内容を想像して今まで避けてきたこの作品。
しかし大物ヤクザが堅気になることを目指す、という面白いシチュエーションに惹かれて鑑賞。

結果、想像していたより全然観やすくて拍子抜け。しかしなかなか世知辛い話でした。
カリートは他者を裏切るようなことは絶対にしない男で、その不器用な生き様が魅力的。
しかしそのせいで墓穴を掘るというか…うーん切ない。
一番の見所は駅での銃撃戦。追いつ追われつ、カメラワークもあってか緊迫感が凄かった。

まあ一度その世界に足を踏み入れてしまうと、なかなか簡単には抜け出せないということですね。
日本でも人気のラーメン屋の店長が射殺されて、実はヤクザの組長だったなんて事件がありましたし。

アル・パチーノの静かな演技とショーン・ペンの怪演が光る、信念を貫いた男の悲しい物語でした。
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