玉生洋一

スパイ・レジェンドの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

スパイ・レジェンド(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

愛する女性を無残に殺された怒りは理解できる。
しかし、任務を黙々と遂行している者たちにも家族がおり
その家族に愛されている存在だと考えれば
主人公が同職スパイたちをサクサク殺していく展開は
極めて共感できない。

若いスパイ男との対決だけに着目すれば
とても楽しめる。
市場の中を携帯で会話しながら追いかけっこをするシーンや
女を人質にしてやり合うシーンは見ごたえがある。
拳銃を渡してしまうなど、どこまで手玉に取るのか。

そのやり合いの集大成がクライマックスで見られるかと思いきや
なかったのが消化不良。
クライマックスで2人が殺し合う直前まで描いたあとで
一転協力しあって娘を救出……という流れにすれば
より盛り上がったと思うのだが。

若いスパイ男のほうは査定評価を気にしたり
隣人の女性とベッドを共にしてしまったりと
心の弱さが気になる。
「だから評価が低かったんだよ」と誰もが思うチグハグ行動っぷり。

ストーリーを進めるための陰謀の大筋は少々無理やりで難あり。

※2021.12 午後ロー。