改名した三島こねこ

コングレス未来学会議の改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)
3.3
<概説>

近未来において生身の役者は用済みとなり、映画界はCGが支配することとなる。しかし科学はそこで歩みを止めることはなく、いつしか映画現実世界そのものも支配するように。うらぶれた老女優はその世界で何を思うのか。

<感想>

この世界を私は認めたくありません。

CGが発達することで映画製作は安易になっても、そこから進歩することは認められない。スキャニングした俳優のCGはCGでしかなく、それ以上が生まれようはずもありません。

『ダーク・ナイト』のヒース・レジャーがCGなら
『ゴッド・ファーザー』のアル・パチーノがCGなら
『シャイニング』のジャック・ニコルソンがCGなら

アメコミ史上最高のヴィランはおらず。マフィア映画史の頂点はおらず。ホラー界を震わせる怪人はおらず。

彼等は彼等のままであり、別人たる演技はあり得なかったでしょう。演技とは無形の概念を可視化するクリエイティブな活動であり、惰性による科学発展からソレが産まれるはずがないのです。

ましてバグで不自然な挙動をしたCGがオスカー賞?

笑止千万も程々にしていただきたい。

科学技術礼讃大いに結構。

しかしそれがアナログ技術を馬鹿にするためにあるならば、七人の侍がその喉元を掻っ捌いてくれることを期待します。