戦争を巡る議論において昨今その中心にあるのがドローンによる攻撃。
この作品はそのドローンを操作するアメリカ兵の苦悩を描いたもの。
自分が理解する範囲では、操作する側がまさにテレビゲーム感覚でミサイルを撃つという点や紛争地域の民間人側の憎悪の助長などがその問題意識になるがそういった点はやや希薄だと感じた。
主人公が以前は実際にF16に乗っていたという特殊性が、この映画の主題であるドローンに関する議論を弱めてしまっている印象を受けた。
むしろ同僚の女性や男性2人組の思考、ドローン攻撃の際の命令系統などが重要な論点になりうる。
今後、紛争地域における一般市民からみたドローン(それは空爆と同義だろう)を扱う映画がつくられることを期待したい。