藍住

クライム・ヒートの藍住のネタバレレビュー・内容・結末

クライム・ヒート(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

淡々と話が進み、淡々と終わるのかと思っていたら、まさかのどんでん返し。
闇社会を生きるボブが犬を拾って少しずつ変化していく所は温かさがあって良かった。
それがまさかあんな展開になるなんて……振れ幅がとんでもない。
ボブは一度犯した罪のせいで自分が孤独に生きるしかないと思っているからこそ、足を洗えないわけだが、そんな彼から離れないと歩み寄ってくれたナディアの優しさにどれだけ救われたのだろう?
これからもボブの生活は続いてゆく。
でも、孤独じゃない。
ロッコがいて、ナディアもいる。
嫌いじゃない映画だった。
オチがわかった上でもう一度観直したい。

終盤のボブの狂気が見え隠れしている表情には鬼気迫るものがある。
言っていることとやっていることはちぐはがなのに、目で黙らせる感が凄まじい。
ボブのやったことは許されることではないが、それでも救われた人間はいる。
その矛盾がとても好きだ。

トム・ハーディの演技の素晴らしさは褒めても褒めきれないな!
先日、『チャイルド44』も観たが、トム・ハーディとノオミ・ラパスは相性が良いんだなぁと思った。
良い化学変化を起こしていた。
『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』ものノオミ・ラパスも良かったが、こういう静かな演技ももっと観たい!
藍住

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