千年女優

ザ・ゲストの千年女優のレビュー・感想・評価

ザ・ゲスト(2014年製作の映画)
3.0
アフガニスタン紛争に従軍した長男ケイレブを亡くし、ハロウィンで町が浮き立つ中でも喪失感に苛まれたままのピーターソン一家。ある日ケイレブの戦友を名乗る青年デヴィッドの訪問を受けた一家が、誠実に遺言を伝えた上に家族の問題を解決していく彼に気を許していくもやがて露になる本性に恐れおののく様を描いたスリラー映画です。

学生時代から自主制作映画に取り組んでデビュー後はスラッシャー映画中心にキャリアを積み上げたアダム・ウィンガードの出世作となった2014年公開作品で、サンダンス映画祭で上映されると批評家からの好評を獲得。日本の映画にも詳しく、後に『デスノート』の米国リメイク版や『ゴジラvsコング』を監督するキャリアの礎となりました。

招かざる客を描くスリラーとして立ち上がりは十分で、演じるダン・スティーヴンスの存在感を活かしたどうにでも転びうる予感で引き付けます。その期待とは裏腹に真相は米国軍国主義批判としても突拍子もなく失速気味。最終的には『ボーン』シリーズとファンを公言する三池崇史の『悪の教典』の粗いコラボレーションに留まる一作です。
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