火星探査時の事故により火星に1人で取り残された植物学者のマークと彼を救出しようとするNASA職員たちの物語。
素晴らしすぎる。この手のSF作品で一番好きだ。
火星に1人で取り残されるという過酷な状況は物語をシリアスに、重くしてしまうはずなのに、シリアスさは残しつつマークの持ち前のポジティブさのおかげでシリアスになりすぎない絶妙なバランスで成り立っているのが素晴らしい。
マークが植物学者ということもあり、火星で生き延びるために火星の土、排泄物を使い、実験器具で水を生成し、じゃがいもを栽培する過程に人間の逞しさのすべてが詰まっている。マークの「問題を1つ解決したら次の問題に取り組む」という台詞にある通り長期的な視点で1つずつ課題をクリアしていく過程も好き。
物語の構成も良かった。
火星に取り残されたマークの生活とじゃがいも栽培のパート、マークが生きていることに気づいたNASA職員が救出に動き出すパート、マークが生きていることを知ったルイス船長たちの葛藤とマーク救出パート。どのパートも丹念に描かれていて、登場人物たちも誰もが魅力的だった。ルイス船長たちとマークの交信内容も、登場人物たちの背景が分かるからこそ皮肉でもウィットに富んでいても少々ブラックでも笑えるし、感動できる。
世間と、NASA職員は歓喜に湧くが、マークとルイス船長たちは「久しぶりだな」「なんか臭いぞ」「1年半シャワーを浴びてないからな」などあくまで久々の再会というスタンスなところも余計に感動した。世間の歓喜と当事者たちの温度感も絶妙だった。めちゃくちゃ好きな作品だった。
以下は個人的なメモ
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始まり方がめっちゃ「エイリアン」っぽい。リドリースコットだなあって感じ。
次の有人機が来るのは4年後。
「ここで死ぬもんか」
火星に取り残された者の生活
火星で食物を育てる。
植物学者のワトニーめちゃくちゃ逞しい。排泄物を肥料にしようとしてる。
鼻栓してる笑
爆発してるやん笑
完全に事故ってる笑
「だが計算によれは、助ける前に餓死だ」
プルトニウム
曲のチョイスよ笑
じゃがいもが育ってる。
火星探査機
やり取りの内容が全世界に中継されてるのか笑
死んだと思ってやむを得ず離陸したのに生きてると聞いたらきついな。置き去りにしてしまったって思うわな。
補給機が到着するまで食料がギリギリ足りるかと思いきや。
補給機離陸は成功?のメール。
461日
「火星でひとりぼっちも僕が最初」
「あなたの音楽の趣味は最低ですね」
「問題を1つ解決したら次の問題に取り組む」
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