まさしくイギリスらしい秀作といった感じです。史実をなぞるとすこしつまんなくなるものも多くありますが、こちらは登場人物たちが一人一人いい味出していてすごく魅力的に描かれてきます。
簡単にいうとサッチャー首相政権下、抑圧された炭坑夫たちがストをおこしているのですが、同じくサッチャーに抑圧されているゲイ&レズビアン団体が妥当サッチャーの為に同じ敵を持つ炭坑夫たちのために戦おうと立ち上がるお話です。
動機はあまり、しっくりきませんでしたが炭坑夫たちやその家族が同性愛者達を受け入れる派と嫌がる派にわかれて対決したりする小さなイザコザがあったり、同性愛者たちもそれぞれ色んな事を抱えたりするところをちゃんとリアルに描いてる。
軸になるのは友情とプライド。
同性愛者たちは、迫害されながらも彼らにはプライドがあるから差別されてもそれを跳ね返す力も、そして逆手に取って飛び跳ねてしまうようなパワフルさもある。
そんなビクともしないプライドに満ちた彼らに影響されて彼らに対する温かい尊敬と友情が炭坑夫たちにも生まれてくるのだ。
史実を元にしているので、とても丁寧に描かれているし、登場人物一人一人の小さな触れ合いが過度じゃない感じで温かい。
ハリウッド映画が好きな人には少し地味にかんじるかもしれないけど、なんとなく晴れやかな気持ちになりたいときにおすすめ。