ワイカ

パレードへようこそのワイカのネタバレレビュー・内容・結末

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

 すごーくいい映画だった!観てる間ずっとうるうるしちゃって、最後は号泣しちゃった。英国の1980年代の性的マイノリティーと炭鉱労働者が苦境に立ち向かう姿をとても明るく前向きに描いた素晴らしい作品でした。

 社会から虐げられていたロンドンのゲイ、レズビアンたちが、閉鎖の危機の中でストを続けていたウェールズ地方の炭鉱労働者たちに、互いにサッチャーと警察が敵だから仲間だ!と共感を抱き、支援しようとした実話ベースの話。

 個人的にゲイ映画は苦手で、この映画もなんとなく避けていたものの、観てみたら感動しかありませんでした。今まで観なかったことを後悔。ゲイの人たちを通して、マイノリティが勇気を持って行動することの素晴らしさを描いた作品でした。

 エイズという怖い病気が知られ始めた当時、保守的な田舎の炭鉱の人たちが、最初はゲイに強い偏見を持ちながらも、徐々に打ち解けていくところはジーンと来ます。最初は反発してた若者が、ゲイの人にダンスを教えてくれって言う辺りは微笑ましかった。

 炭鉱マンの奥さまたちもなんだかかわいくて、ロンドンのゲイバーに乗り込んだ場面は笑えた。炭労内の確執やゲイの生きにくさなど辛いエピももちろんあるけれど、笑いとのバランスがとても良く、うまくまとめてました。

 ビル・ナイは珍しく目立たない役だなぁと思ってたら、終盤にしっかり持ってきました。やはりいい役者さんです。モリアーティや1917の主人公もいて、キャスティングはなかなかです。オススメです。
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