いみ

の・ようなもの のようなもののいみのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

森田監督の作品の雰囲気をしっかり受け継いでいて素晴らしかった。

の・ようなものはシュールなカットが多くてコメディー強めだけど本作は人生の時の流れとか緩やかな人間の成長などが描かれていてさらりと感動する話になっていた。

最初のシーンがとてもよかった
前作のオマージュに加えて本編の凝縮された予告という感じ。
アイスの「はずれ」としんでんの恋愛のがっかり感、しんとととしんでんのまさかの出会いがひとつの画面にまとまってて
「おおー!」と感嘆。

しんととのその後がリアルに描かれていて
一見暗くなりがちな展開かと思いきやきちんと森田監督のからりとした世界観を引き継いで、全然湿っぽくなかった。
そこがよかった。

森田監督の映画に出てきた役者が快く出演しているところもグッと来た
間宮兄弟の二人や前作の主役たち諸々…
こういうのいいなぁ。

映画を、森田監督を愛している人たちに贈る愛すべき映画。

ラスト、(あれは確か谷根千のどこかにある良くみる)大きな木を境に二股に別れている道のところ
しんでんがゆっくり満ち足りた顔つきで歩いていく
小さくなっていく後ろ姿と大きな木…
これは森田監督と杉山 泰一監督の関係性を表しているような気がした。

大きな木となってたくさんの映画人や映画を見守りください
という森田監督に向けての杉山監督のメッセージ。

2つを同日に続けて観られた私は幸せです。
これはぜひ晴れた天気の気持ちのよい日に
2作続けて観るのをお勧めします。

よい一日を過ごせました。
いみ

いみ