Melody

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのMelodyのレビュー・感想・評価

4.2
こんなに人類の勝利を願わない気持ちにさせられる映画も珍しい。
森も美しかったが、この海の中の素晴らしさはどうだろう。仮想の生き物たちがこの上もなく滑らかにしなやかにいきいきと動く。若者の未熟さが、純粋さが、たまらなくいとおしい。大人の思慮深い瞳、家族の強いつながり、死の淵から間一髪救いあげられる命、細い髪の毛の先から大自然と通い合う心…。
素朴なパンドラの村の幸せは、資源開発を必要とする人類の幸せとは両立しないのだろう。トゥルクンと話せるナヴィと、話せない人間とでは、その命を奪う意味は全く違うのだろう。自分は略奪者なのか?殺戮者なのか?「立場」という言葉の意味を考えさせられながらも、あるいは単純に派手な戦いのシーンに目を奪われつつも、全てを包んで時が優しく流れる物語。
Melody

Melody