FrankTannock

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのFrankTannockのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「自然ドキュメンタリーにステロイドと爆薬を」
池袋IMAXで鑑賞。
映像はめちゃめちゃ凄い。この映画のおかげで後世の作品は水や炎の粒子まで現実のとおりに映像化できるようになった。カメラまで開発しちゃった。
実写主義のノーランとは全く真逆のアプローチだけど、これもこれで世界の映像技術に計り知れない前進をもたらしているのだろう。

一方、内容はどこかマッチョが香る。
家父長制の権化みたいな父ちゃん一家vs米軍。全員マッチョ。
「ちょっと落ち着いてプロテインシェイクでも飲みながら話しましょうよ。」
とはならない。
理解し合えない相手には容赦なく鉄拳制裁なのだ。弓矢とミサイルが飛び交う。
キャメロン自身この問題には考えるところがあるようで、終盤でスパイダーが将軍を生かしたのはそういうことでしょ。殺生せず、生に救いを求める。ドレッドヘアーのマリファナくさいガキだったが、その辺はしっかり描いている。もっと描いてほしかったが。この先に期待。

あと捕鯨。
これは今作で描き切るべきだった。現代において捕鯨が批判されているとはいえ、アラスカや北極圏の先住民も捕鯨をする。鯨の脂を燃料にしていた西洋人批判を展開するなら、その命を片隅まで受け取る先住民たちの生き方も描くべきだったのでは。
FrankTannock

FrankTannock