てる

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのてるのレビュー・感想・評価

3.8
もう内容とかじゃないんです。とにかく映像美なんです。映像革命です。映像技術の最先端で描かれた海が、ただただ美しいんです。

結局、前作と似たような内容なのではないかと思う。でも、今回は前作のようなチート能力で原住民を従わせるなんてご都合主義の展開がなかったので、まだ好感は持てる。
しかし、前作で頑張って守り抜いた地をあっさり離れてしまっているのはどうかと思う。ジェイクファミリーがいようとそうでなかろうと、地球軍は遅かれ早かれその地を略奪しに攻めてくると思うんだけど。根本的な解決にはなってない。マイルズは完全に私怨で動いているし、こいつを一先ずやっつけちゃえばいいんじゃないかと思うのは私だけなのだろうか。
そんなとこから始まる。でも、そんな細かいことはどうでもいいのだ。森から海に移住する理由が欲しかっただけの話だ。それは呑み込んであげよう。

海に辿り着いてからはただただ映像に圧倒された。2Dで観たけど、それでも充分楽しめる。あの美しい映像を観ていると、なんだか開放的な気持ちになる。
内容は特筆すべき点はなかったけど、問題児の次男がクジラもどきと心を通わせていくのは、楽しめたかな。嫌われ者同士が心を許し合い、助け合っていくのはいいよね。青春だと思う。とはいえ、そこにご都合主義がないかと疑問を抱く点はあるけど、そこは呑み込もう。
だって、動物と心を通わせるってのは少年の夢だもんね。しかも、自分専用の特別な動物がいるなんて、少年心をくすぐられるに決まっているじゃないか。

果たして、大スペクタクルの物凄い映像作品でありました。これは映画館で観たなら魅了されること間違いない。そこにアバターの本質的な面白さがある。
今後どのような展開になっていくのだろうか。どうやらあと二部作は制作されるようだ。今後はドンパチがメインになっていくのだろうか。でもなぁ、そこはあんまり楽しめないんだよなぁ。
この作品の面白いところは、科学技術がない原始の世界で、恐竜にまたがり、美しい世界を飛び回り、跳ね回り、海に潜っていくのが面白いのだ。そこを忘れないでほしい。そうでなかったら、この作品が最高傑作に留まってしまう。
ジェームズ・キャメロンさん、我々はもっと面白いものを求めてますよ。
てる

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