DanyangQifu

アップルシード アルファのDanyangQifuのネタバレレビュー・内容・結末

アップルシード アルファ(2014年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

少し前に友達の家で鑑賞。
これは映画音響と大画面で観るべきだったと後悔…。

私にとって今作から『アップルシード』入門をしたのですが、時代設定としては『攻殻機動隊』より未来の話とのことで、あの世界からどのように変化しているのかとワクワクして観ていました。また、原作『アップルシード』のリブート作品という位置づけらしく、多少以前のものとは変化があるようですが、今作から入った身としては特に違和感は感じませんでした。


物語の舞台は第5次非核大戦後の荒廃した世界で『攻殻機動隊』の時のような国家や社会、ネット情報網は破壊されている印象。各地でコミュニティが築かれているのですが、ここで荒廃したニューヨークを仕切っているのが双角。はじめ双角は憎たらしい敵だと思っていたのですが、話が進むにつれタフすぎる生命力、主人公のデュナンとブリアレオスへの掛け合いなどで最後は「双角かっけぇ!」と友達とはしゃいでいました(笑)
この世界ではお馴染みの多脚砲台にバイオロイドも登場し、個人的に大満足。登場人物たちも皆人間味があって、見ていて楽しかったです。
CG、音響は素晴らしかったのですが、中でもレールガン発射シーンは非常にキメ細かく鮮やかで、直後のビル崩壊のシーンだけでも劇場に足を運ぶべきでした。

作中では何度も「希望」という単語が出てきたように思います。世の中の全てが荒廃し、恐らく登場人物の誰もが希望などを抱いてはいない、もしくは捨ててしまったのでしょう。しかし、どんな絶望的な状況下でも打破しようとする力強さも人間は持っていて、目の前のことで精一杯で希望などみえない世界に、精一杯今、目の前の出来ることををすることで逆に希望を見出そうとする、そんなことを視聴しながら感じました。これは現代の私達にも言えるのかな?
『アップルシード』本編はさらに人類再生と希望という壮大なテーマを取り扱うそうなのですが、まだ観れていないので、一段落したら観ようと思います。