最初はひさうちみちおみたいなキャラの造形(まあ見た目が悪いのさ)どうにもなじめなかったが、そのうちに気にならなくなるから不思議だ。しかし中学生ってのはどうしてこうも「バカ」なんだろう。そしてその「バカ」にかける目線は愛情たっぷりだ。その愛情こそがこの映画の見所である。そういえばそんな愛情を岩井俊二はデビュー作「打ち上げ花火~」からずっと描いていたではないか。そしてそれこそが岩井の優しさであったでないか。「バカ」だから前向きだ。「バカ」だから生きている。最後は「花とアリス」に通じるらしい。それならそっちも見てみよう。