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東海道四谷怪談のkossのレビュー・感想・評価

東海道四谷怪談(1959年製作の映画)
4.1
中川信夫の怪談には叙情がある。怖いのに美しく、苦しい。強欲な人間の業と愚直な怨念が画面を貫いている。花火、蛇、蚊帳、堀といった象徴的なカットが切り返し等で編集される。戸板返しも髪梳きも、おどろおどろしさではなく、物悲しさをたたえている。ラストの仇討ちの二人の白装束が経帷子に思える。
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