起立

ズートピアの起立のレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
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考察というか解釈しがいがあるので気付いた点をメモ。

肉食10%草食90%、でも自然界の法則的に力関係は肉食の方が上という構図は、人種的な差というか経済的な格差だと考えた。数%の大金持ちと90%の庶民、という話の方が、社会の権力図的にも当てはまるように思う。
LGBT、社会的な属性による先入観や偏見、偏見を持っていないフラットなんだという主張に紛れた偏見、正義感という大義、職業差別、分断、政治、社会………これが2016年公開。本当に制作側は裏側も 読んでもしみじみ大変だったろうと思うけど、とても個人的にはすきな作品。

あと考察の中には、「この映画にはこんな部分が描かれていないので、この映画は不完全な出来だ」と評価する論もあるが、それは疑問に思う。描かれた部分と描かれなかった部分には明確な差があり、そこを明らかにすることは重要なことだと思うが、それと作品の評価は別だと感じる。描かれなかったものが何なのかを明らかにし認識しておくことは、問題意識を広げることになるので重要だと思うが、作品の評価は、基本的に制作事情も踏まえた上で、作中で表現されたものに絞るべきではないかと思う。実際入れたくてもさまざまな都合で入れられなかった展開やモチーフや筋が、よく練られた作品には必ずあるので、指摘と評価は総合的になされるべきだと思う。……と他サイトの考察などを読んでいて少し感じた。
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