個人的に北野監督作品の中で好きなのは、大筋でシリアスなプロットに、シニカル且つシュールだったりする笑いが練り込まれてるヤツだったりするわけですが、この映画は少なくともそれなりに面白いけどコレじゃない的な感じでしたね。
まぁコメディ映画ですから毛色が違うのは当たり前ですが。
勝手な想像ですけど、前々から北野監督、観客動員を確保するための映画を撮るのは簡単みたいな事言ってましたから、それがコレというなら僕の見た感じでは成功なのかもしれません。遅い上映回でも「おじいさん、そろそろ寝なくてよろしんですか」的な方々も含め、4分の3ぐらい埋まってましたから。
下品な笑いも理不尽なギャグも全然嫌いではないんですが、しつこいぐらいに繰り返される屁とか、全般的にちょっと飽きました。
競馬のくだりは面白かったんですけどね。
有名俳優を使ってお金をかけたひょうきん族コントみたいな。
どちらかというと「間をおいて笑いがこみ上げてくる」感じでなくて、「ダイレクトに笑わせにくる」作風だったのがある意味合わないのはこれどうしようもないですね。
対オレオレ詐欺なら、『アウトレイジ』の水野役、椎名桔平さんを蘇らせて『ゴーストライダー』の如く活躍させてくれたら、僕は倍払っても、何度屁を放とうが観たいんですけどね。
