佐藤でした

チャッピーの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

チャッピー(2015年製作の映画)
4.6
2016年、南アフリカのヨハネスブルグ。ここに、世界初の自身で感じ、考え、成長する人工知能搭載ロボット「チャッピー」が誕生する。開発者のディオンが極秘で創り上げたチャッピーだったが、ストリートギャングに誘拐されてしまう。
起動し立ての真っさらなコンピュータで、ギャングから生き抜くためのスキルを学んでいくチャッピー。開発者ディオンも想像外の猛スピードでさまざまな知識を吸収していったところ、バッテリー残量がわずか5日分に。そこでチャッピーは「死」、すなわち「生」を意識しはじめる…。


びっくりするほど面白かった!!
レビューまとまらないので
以下、惹かれた点を書いてみます。


【チャッピーへの愛着湧きまくり】
チタンの塊である人型のロボットとて、学習し成長する過程を見て、心を持っているとなると自然と愛着が湧く不思議。
プログラムされたにしても「痛いからやめて欲しい」とか「おうちに帰りたい」と言って怖がり、火だるまにされて(たぶん泣いていて)死にそうになっていたらどうしても感情は揺さぶられます。


【凸凹だけどピュアで頑なな親子愛】
その後ところ変わってギャングのアジト。紅一点ヨーランディは、2〜3歳児程度の知能で素直に「模倣」や「反復」を繰り返すチャッピーを溺愛するようになる。
そして“ママ”と呼ばせ始めるが、“1台のロボットとファンキーでラブリーなママ”が徐々に親子になっていく姿には、ぐっとくるものがありました。


【おしゃれギャング】
ギャングのメンバーは、“ママ”のヨーランディと、“俺様”なニンジャと、その手下のアメリカの3人組。奇抜な髪型に、タンクトップから覗く複数のタトゥー、ジャラジャラというアクセサリーと…現代の不良のイメージと変わりませんが、持っている武器までオシャレ。ピンクや水色や黄色の、水鉄砲かと思わせるカラーリングの散弾銃でズダダダダです。


【チャッピーの動き】
見る前からわかっていたことだけどCGがすごい。すごいのかどうかもわからないくらいすごい。チャッピーはこの世に存在してると断言できるレベルで自然。
CG制作を監修したCGスーパーバイザーの方は、“ごまかさないこと”を目標にしたという。素晴らしいお仕事です。


【根源的な疑問符】
ストーリーに戻りますが、チャッピーは自らのバッテリーの存在を知り「死」を意識する。そしてディオンに尋ねる。
「創造者なのになぜ僕を死ぬように作ったの?」
本当だよね、チャッピーくん。
死にたくないってことではないけど、
一度は“創造者”に尋ねてみたいものです。


【脅威になり得る可愛いチャッピー】
可愛らしいチャッピーだって、ロボ史上最も優れたAIを持つチタンの塊ですから、使い方によっては脅威になる。
優秀なだけでない、愛を覚え、悲しみを知ったのなら、さらに強さを倍増させて“敵”の前に立ちはだかります。


【でもチャッピーはチャッピー】
クライマックスの緊迫したところでも、チャッピーの歩き方がギャングゆずりなのがいい。そんなお茶目な細かい仕草などの集積で、無骨な見た目ながらチャッピーの柔らかな輪郭は形成されていく。可愛いらしく朗らかに。


【テンション】
皆さんのレビューにあった「テンション」の意味がやっとわかりました。見るまでは「バルス!」的な使い方で、最後に「テンション!」って叫ぶのかなぁとか勝手に想像してましたが。そういうことでしたかw


【ラスト】
オチでまたしても、ニール・ブロンカンプ監督のセンス炸裂。そうきましたかと。意味深で不気味さも感じますが、美しいオチ方でした。


【大事な“やり取り”にUSBメモリ…】
最終的に驚愕の“やり取り”が行われるわけですが、そんな重大な部分に、おなじみのUSBメモリを使っているのも興味深い。何よりわかりやすい。誰もが使ったことがあるであろうアイテムを起用するあたりにまた、監督のセンスがキラリ。


長々とすみません。
おわり。