アクションあり、友情あり、映像美ありと映画として完成度の高い作品だと感じたが、3が完璧な出来だっただけに、蛇足のように思えてしまった。友情は描かれてはいたものの、ウッディやボー以外のおもちゃが活躍した印象はあまりなく、主要キャラクターであるはずのバズが「心の声」を頼りにラジコンのように行動するだけだったのも残念だった。ウッディの選択やボーとの行動にある程度時間が割かれていただけに、自身をゴミと捉えていたフォーキーがおもちゃとしての自信や自覚を持つ、その成長の表現も十分でないように感じた。
「人格のあるおもちゃが人間の所有物でいいのか？」「おもちゃにとっての自由とは？」というテーマは描く意義のあるものと思えるし、前作までおもちゃとしての使命を立派に果たしてきたウッディだからこそラストの選択には重みが増すのだが、同時にウッディが仲間たちと守り続けていたものが失われてしまった気がして、その喪失感に切なさを覚えた。こういう世界線もあったというスピンオフ的作品なら受け入れられたかもしれないが、正式な続編としてはやはり、純粋に面白かったとは言い難い。わかるんだけど、それだと寂しいよなあ…と感じてしまう作品だった。
