サムカワ

スノーデンのサムカワのレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
5.0
早くも今年ベスト!

この作品に対して この言葉が合うかわからないけど

面白すぎる!

鑑賞中は0.001秒足りとも飽きず、グイグイグイグイ引き込まれる。

本件に関しての知識はほぼない状態で観たため 驚きの連続。思わず身を乗り出してしまうほど。

そこまで監視されてるの!?と怖くなる一方、毎シーン毎カット あっと驚く映像表現に胸が踊る。

ネットワークを意味する光の線が世界中を駆け巡り、あらゆる情報を辿る その姿がスノーデンの瞳となる 一連のCG。

起こっていることはものすごく残酷なはずなのに、その美しさにウッカリ涙が溢れた。

そのほかにも鏡等の反射物や煙等の遮蔽物を利用した巧みな画面構成は圧巻。

前半部のCIAに入るまでの話や、その後の仕事をこなしてゆく過程は、アクティブな編集テンポやカメラワークで楽しさ全開!

後半のシリアスな展開に置いても「ミッション:インポッシブル」をも越えるハラハラドキドキ展開があるので、ちゃんとエンターテイメント作品としての面白さも保証されているのがミソ。

色んな事実を基にした映画があるけれど、ここまで自分の身に迫る危険を感じ、怖いと思ったのは初めてかもしれない。

そしてなにより本作の魅力は
ジョセフ・ゴードン=レヴィットの演技力!

彼が最初に声を出した途端「あ、他のレヴィットと違う……」

昨年の「ザ・ウォーク」のフィリップ・プティとは明らかに違う人間としてそこにいた。

そりゃ俳優なんだから演じ分けられて当然というか、そうであるべきなのだが、今回の彼は明らかに突出して凄い!

しゃべる声、ペース
奥にある台所への走り方
どれをとっても異常なほどに作り込まれたその姿に感動せざるをえない。


一見重く、難しそうな問題を扱っているようだけれども、映画自体はポップでアクティブ。
クライマックスのあとには最高のカタルシスだって生まれる。

少しの苦味と、鑑賞後頭を支配する本件への考察を残し幕を閉じるこの映画は

紛れもなく大傑作!!


先程から何度も言っている映像表現しかり、小さな音の表現にまで注目して"体感"するのがオススメですので

つまりは

劇場鑑賞必須な作品なんですよ!!
サムカワ

サムカワ