邦題のようにレイが主役の物語ではありませんでした…。
つまり、トランスジェンダーの話というよりは、"家族"について考察する作品です。3人の女性の生き様から浮かび上がった家族の形は、良くも悪くも"個々の人生の集合体"というもの。
ただ、3世代の生き様がそれぞれ魅力的に描かれているかというと、その辺は少し足りない部分があってバランスが悪かったように感じましたし、パンチに欠ける内容だったと思います。
そこを補っていたのは女優陣の見事な演技。キャラクターに奥行きを感じさせ、見せ場が少ないながらも登場人物たちのことはちゃんと好きになれたという点で、彼女たちの貢献は大きかったと思いました。