コミヤ

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーのコミヤのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

10年間かけてヒーロー一人一人の物語を丹念に描いてきたからこそ実現した、見せ場を見せ場で繋いでできたような特殊な映画。
なので説明無しに初っ端からクライマックス級のど迫力バトルを堪能できるのだけど、他の作品にはあった成長や葛藤などは本作を通して殆ど描かれてないのでキャラクター描写はかなり薄味になってるように感じた。
それぞれに異なるバックグラウンドがある何十人もの主役級のヒーロー達が、これまでの作品を通して描かれてきたヒーローとしての自覚を得るなどの成長を経て本作に至るので、この作品にキャラクターの掘り下げを求めるのは野暮なことなのだと思うけど、それが好物な自分にとっては少し不満のある構成だった。
アイアンマンがスパイダーマンに「今からアベンジャーズだ」というのも単体としては全く段階を踏んでいないのでアガらない。ホークアイがソコヴィアでワンダを鼓舞した台詞には遠く及ばず。(ホークアイ、マジでどこ行った⁉︎)
このシーンやキャップ登場シーンなど全体的に物凄く駆け足。限られた時間でMCUヒーローの殆どを登場させなければならないということが物凄い大変なのは間違えないけど、それがただの作業のように見えなくもない。ダイジェスト感もあるかも。それでも武器を持ったソーの登場やスターロードのマジギレには涙腺が緩んだ。

中ボスが4人も出てきたのは個人的に嬉しかったのだけど、彼らに関しても掘り下げ不足でキャラクターとしての魅力に欠けるし退場も呆気ない。(監督インタビューによるとサノスの存在感を際立たせるためにパワーバランスを抑えそこまで掘り下げることもしなかったらしい)

この作品でまだ掘り下げられてると思えたのは勿論サノスさん。他の方が書かれていたけど本作は正にサノス紹介ムービー。
ウォッチメンのオジマンディアスと似たような正義感を持ち、且つ超強いという物凄い厄介なラスボスで宇宙の均衡を保つ為に何がなんでも半分にしたがる。
でもタイタン星人も半分にしたのに結局滅亡してたし、ガモーラに対する泣く程の偏愛も理解に苦しむのでサノスの正義感に説得力を感じなかった。その点に関してはオジマンディアスの方が上手。

文句はあれど本作初絡みとなるヒーロー達達の連携プレーは楽し過ぎた。本作でストレンジの株絶対上がったと思う。ストレンジvsサノスのマジック対決がかっこよ過ぎ。

にしてもここで終わるの⁉︎っていうラストでかなり衝撃的。終わった後映画館の外でしばらく考えてしまった。

キャップとアイアンマンの和解、全ヒーローによる超絶ロングショットアクションは次回にお預け。
ツイッターで見た「アベンジャーズ4作目は本作で消えた次世代ヒーロー達を救うべく生き残った初代のアベンジャーズが戦いにケリをつけるのでは」という意見にめっちゃ興奮した。

最後のはキャプテンマーベル?

マザーファッ…
コミヤ

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