Takeru

ブラックパンサーのTakeruのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
4.1
MCUもここまできたか。

アメリカ本国でもすでに素晴らしい興行成績を叩き出し、rotten tomatoes でも高評価を得ていたので、満を持して鑑賞。

黒人監督によるマーベル初の黒人スーパーヒーロー映画化作品の本作。主なストーリーラインやアクションの面で見ると、これまでのMCU作品の中では、やや新鮮さは欠けるが、ブラックコミュニティの内部と外部、両方の問題を歴史的背景や現代の情勢と絡めつつ描こうとした点に大きな意義があると感じた。

現在のトランプ政権が取る反グローバリズム的立場をワカンダ王国に置き、攻撃的なグローバル志向を持つキルモンガーをヴィランに迎え、最後にそれらを汲みした平和的グローバリズムの道を選ぶティ・チャラ。ブラックコミュニティを取り巻く世界と内部の争いをマーベル的アクションに落とし込むことで、かなり理解しやすくなっていた。最後にティ・チャラに語らせた平和志向のグローバリズムという政治的メッセージは、いわゆる中庸ではあるが、マーベルの果たすべき役割的には十分すぎるほどであったように感じる。

ワカンダ・フォーエバー!
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