kinchan

アベンジャーズ/エンドゲームのkinchanのレビュー・感想・評価

5.0
2017年2月からシネマスクエアで連載の『山田裕貴のこんな映画どないー?』というコーナー第11回で『キャプテン・マーベル』が紹介されていた時
「これから『アベンジャーズ』シリーズを観ようと思っている方へ。本当は、全部!全部観てほしいんですが、…」と書かれていた山田氏の言葉に背中を押され、こうなったら時系列順で全作観ようと思い観た作品。

ヒーローって何?
地球を守るってどういう事?
どこかそういう命題を抱えていたこのシリーズの答えとなるものを提起するような作品だと思った。

サノスだって、ある意味地球を守るため、自らの正義を貫いて戦っていた訳でありそういう意味でアベンジャーズと同じなのだけど、決定的に違うのは自分以外の愛する誰かの命のため、幸せのために戦っているという事。
サノスが目的を遂げた時の平和な風景と、トニーがさいごに見た荒廃した風景はエラい違いがあった。でも、トニーの側には愛する人や娘の存在があったわけで、サノスとトニーどちらの方が満たされていただろうか、という事なのである。

平和とはひとりひとりの愛する人の存在や自由が脅かされる事のない世界である。
私はアイアンマンだ。と告げたスタークはヒーローとしてきっと、自分の周りの大事な存在が明日もまたそんなふうに生きられるように戦ったんじゃないかな、なんて思った。

それじゃ、世界平和はトニーみたいな超天才じゃないと救えないのか!って事をMARVELヒーロー作品が云いたいのではなく、
世界を危機から救ったのはたった1匹のネズミが起こした偶然や、他のヒーロー達と出会った縁や色んな人の力が組み合わさった結果引き当てられたものなんだという事。誰1人として欠けていいものはなく、誰の存在もどんな縁もこの世界にとって大事な存在なんだ、って事なんじゃないかなと思った。

山田裕貴さんに影響を受けて観始めたこのMARVELヒーローシリーズも、本作で一旦大きな区切りとなるのだろう。
観られてよかった。
山田さんとのご縁があったからこそ観る事ができた。このご縁に心からの感謝を込めて。
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