アキラナウェイ

アベンジャーズ/エンドゲームのアキラナウェイのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1年前の絶望。
サノスの手に6つのインフィニティ・ストーンが揃い、指を弾いたその瞬間、宇宙の半数の命が消失した。

MCU22作品目。
どれだけ心待ちにしていた事か。
作品のキャッチコピーは、「アベンジャーズが終わる」。頭ではわかっているけど、心は追いついていない。

終わる…のか…?
果たして、どう終えるのか。
どの様な幕引きが用意されているのか。

昨日、観終わって、もう今は廃人。
他の映画を観る気分でもないし、他の映画のレビューを書く気分も起きない。

そうか、きちんと振り返って、彼らにお別れを言わなければいけないね。自分自身のインフィニティ・サーガにも結着をつけなければ。



もう!!
序盤のクリント・バートン一家の消失シーンから泣ける!!推しメンホークアイの活躍が今回は多くて嬉しい限り。

宇宙を漂うトニーとネビュラ。全く接点のない2人だから、さぞ大変な漂流生活だったろう。トニーの痩せ方が半端なくて辛い。
キャプテン・マーベルの救出により一命は取り留めたものの、彼の心は完全に砕かれてしまった。

そしてサノスへの逆襲!!
手際良く、実に呆気なくソーにより首を刎ねられたサノス。

そして5年——


ファッッ!?5年!?
もうここからのストーリー、全く予想がつかない展開に!!
量子世界から奇跡の生還、スコット・ラング(アントマン)!そして彼が発案したタイムリープ作戦!!過去に遡りインフィニティ・ストーンを集めてくる…だと…!?

ぬぉぉぉぉ!!
何という胸熱展開!!2012年のNY決戦を再度別角度で観れるなんて、これは間違いなくBTTF2オマージュ!!嬉し過ぎて死にそう!!このタイムストーン奪還作戦だけで映画1本分の肉汁が詰まっている程の贅沢さ!!

そして石が揃ってからの、過去から現代にタイムリープしたサノスの急襲!!
喜んだのも束の間…。ここからのラストバトルが、もう呼吸するのもやっと!!

もう…
終わりだ…

と思った瞬間。

「キャップ。聞こえるか」
聞こえるよ、サム…。
そしていくつものワームホールの出現。

還ってきた!!
塵となって消えた皆んなが還ってきた!!

アベンジャーズ、アッセンブル!!

もう、この瞬間はうれションです。
身体から全ての汁が出る瞬間!!

壮絶な大バトル!!MCUの全ヒーローがサノス軍との一騎打ち!!

そして僕らは14,000,605分の1の、勝利の瞬間を目撃する。

もう、この方法しかないんだ。
ドクター・ストレンジが示す1通り。
それは、貴方とのお別れだったんだね。

トニー。
そうか、愛し、守るものが出来たんだね。
娘とのやり取りが微笑ましい。トニーらしく、子育てしている。高慢で自己中心的で独善的。そんな貴方が変わった。「私がアイアンマンだ」と言ったその日から。
スティーブ(キャプテン・アメリカ)との確執。
そうか、彼に居て欲しかったんだよね。共に戦いたかったんだ。わかるよ。そして、父との確執も。全てが溶けて混ざり合っていく。
僕も貴方に伝えたい。
3,000回、愛してる。

キャップ。
残された市民のグループカウンセリングに参加。こんな時でも、いつも、いつまでも、貴方は背筋を伸ばし、真っ直ぐ前を見る。だから僕らは貴方に全てを任せられる。ムジョルニアがその手に託されたのは、貴方が清い心を持っていたから。盾とムジョルニアを駆使したラストバトル、目に焼き付けました。
奪われた70年の事、ずっと考えていました。だから、自分の人生をスティーブとして生きて、次はサムに全てを託す事が出来た事。ペギーとのキスで締め括られるこの映画。トニーを亡くした哀しみはあれど、この映画をハッピーエンドに変えてくれたのは貴方でした。

ソー。
どうしたよ!?引きこもってんじゃん!Fortniteやってんのね!そしてそのお腹!!この作品でその変貌ぶりに一番驚いたし笑った。IWでサノスを仕留め損ねた事、国民の多くを失った事、王としての重圧…。だからメソメソしてるんだね。でも、「ありのままの自分」であればいいんだよ。それを大好きな母が教えてくれた。
さぁ、ガーディアンズの面々と新たな旅に出よう。

ハルク。
まさかの融合!!ハルクとブルースの混合比率!!頭脳明晰なハルク、正に鬼に金棒。エンシェント・ワンの説得に貴方を遣わしたのは良い采配でした。ドクター・ストレンジが自らタイムストーンを手渡した事の伏線はここで回収。暴れん坊のハルクと共存するのは容易な事ではなかったでしょう。全てのヒーローを塵から戻す事が出来たのは、誰より貴方が居たからでした。

ナターシャ。
ああ、もう会えないのが本当に辛い。
泣きました。
ソウルストーンを確保する為、クリントと「ブタペスト以来だな」って昔を懐かしみながら迎えた究極の選択。
愛する何かを手放さなければ石は手に入らない。クリントと一戦交えるのは、シビルウォー以来だったけど、相手を守る為に戦う、こんなにも辛い戦いが待っていようとは。
東京までクリントを迎えに行ってくれて、ありがとう。貴女が居なければ、クリントはまだ闇の中を彷徨っていた事でしょう。
辛い過去があって身寄りがいなかったからこそ、アベンジャーズを家族だと思っていたんだね。
ナターシャ、僕らは勝ったよ。
知っているね。

クリント。
訳もわからず、家族を一瞬にして失くしたその哀しみは、どれ程に深かった事だろう。ソウルストーンを手に1人で戻ってくる事になった後悔は、どれ程に深かった事だろう。
超人的な力はなくても、弓と日本刀で貴方は世界を救ったんだ。家族との再会を我が事の様に喜びました。



喜怒哀楽の全てがあった。
MCUの全ての作品の、過去のあの人達とまた巡り会い、想いを馳せる3時間。すぐに涙が溢れてしまうから、画面が滲んで滲んで仕方がなかった。

ここに書ききれなかった全てのヒーローにありがとう。
22作品に関わった全ての人にありがとう。

この金属音…。
そうか、また新たな作品を作っているんだね。
今まで、ありがとう、さようなら。
これからも、よろしくね。