すいみん

プリデスティネーションのすいみんのネタバレレビュー・内容・結末

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

少しずつ点と点が繋がる楽しさと怖さがないまぜで、この構成だからこそ最後の、ありふれたセリフが最高に効いてくる。

過去の自分を全部忘れ去ってまた出会ったとき、そう思えることは何より最高なことだと。

見終わってから、過去にも未来にも繋がらない彼のループはどこから始まったのか、自分から自分が生まれるとはどういうことなのか、ぼんやり考えている。

鶏か卵か、で彼の答えは雄鶏だった。私が知らないだけで、英語圏では実はポピュラーな返しなのかな?と思ったけど、そうではないらしい。では、これは結構意味のあるセリフではないのかなと。

途中、ボマーが我々を成長させたというセリフがあり、彼があの時間を永遠にループしているだけなら、なんとなくあのセリフはしっくりこない。

では成長の結果生み出されたものがあのループなのかも。最初からループしていたのではなく、卵でも卵を産む鶏でもない、雄鶏(組織、あるいはロバートソン)の干渉によって生み出されたループ。あの時間の中に閉じ込められている最高傑作の彼。

色々考察も楽しく、見てから1週間ほど経ってもふと思い出しては考える。あと引く楽しさ。人を巻き込みたくもなってきて、今度は誰かと一緒に見たいなと思います。
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