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スポットライト 世紀のスクープのKKのレビュー・感想・評価

4.3
実話
けっこう鳥肌がたった

神父や枢機卿など、日本人には馴染みがなく信者たちにとって神父や宗教がどんなに大切に思っているかなど、正直理解しきれなかった部分もあると思う。しかし、映画の演出、俳優陣の熱演、そして何より事実の衝撃、それだけでもこの映画を見る価値があったと思う。

今まで信じていたものに裏切られ、声を挙げても絶対的な権力に潰され、隠蔽され、繰り返される。
そんなありえない事が起こった時に人は何が出来るのか。1人では絶対に闘えない。
そのために、新聞、テレビ、報道があるんだと思う。権力と戦う為には多くの支援者、そして世論が必要だと思う。


今の報道の在り方には度々疑問を感じる時がある。被害者やその家族、または加害者家族に執拗な取材。もちろん必要な場合もあるだろうけど、なんだか時々、いったいそれを誰が望んでいるんだろう?と思うような報道が目につく時がある。町山さんのラジオで「今の報道は調査ジャーナリズムじゃなくて、批評ジャーナリズムが多い」って言うのを見て、その通りだと思った。

最近、某企業での隠蔽問題があったけど、「周知の事実だけど語られない」みたいな 事実が、意外と近くにあるのかもしれない。ある意味、学校でのいじめ問題は近いものがあると思う。多分どこにでもいじめってある。だけど表面化しないそれは問題にならず、隠されていく。どうしようもないことかもしれないけど、すごく嫌だなぁ

話がそれだけど、この映画は報道の在り方についても強いメッセージを与えてくれてると思う。
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