「我は死なり、世界の破壊者なり」
原爆。それを作ったオッペンハイマー。数十万人の被害を出した史上最悪の兵器。それを作った人に罪があるのか、使った人に罪があるのか。
正直、そんな二項対立で決められるほど簡単な話では無い。戦争当時、やらなければもっと死者が出る。やらなければソ連が原爆を作ってもっと被害が出る。アメリカ国内でも、裏切りと陰謀にまみれていた当時、今思えばこうすべきだった、なんて話をしてもどうしようも無い。
原爆を作った人、それに関わった人、誰が悪いとかという話ではなく、それが起こったという事実を知るための作品だと思った。
原爆を作って戦争を終わらせたアメリカと原爆を落とされて多大な被害を受けた日本。どちらの立場で観るかで感じ方も全く違うものになる。大事なのはこの映画を見てどう思ったか、を日本人同士だけではなく、アメリカ人や別の国の人とも話してみることかもと思った。
映像作品としてももちろん素晴らしい映画だと思うが、これを元に議論することも面白そうだと感じた。中学校とかで見るのも良さそう。
