スズタカ

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅のスズタカのレビュー・感想・評価

3.6
可愛い、可愛い、どこまでも可愛らしい映画です。
悪者ですら、どこか可愛らしい。

ハリーポッターの前世代の話でしたが、何と言うか、タンタンとかの絵本を見ているような感覚とリアリティライン。

それだけに、すっごくお金をかけたであろう、劇中世界の完成度は高いのに、現実感が感じられないというか…何が起こっても、本気で心配にはならなかったです。

ストーリー自体、そもそも過去の話だし、現実とかけ離れている上、出来事や設定が現実で起こっていることの比喩だったりもしないので、俺にとっては、自分とは全く関係のない話にしか感じられず、あまり興味は持てませんでした。

ですが、素晴らしいところがいくつかありましたので、それを書いていきたいと思います!

先ず、過剰なまでの、エディ・レッドメインの訴えかけるような目の演技!!
これ、俺にはすっごいツボで、面白くてしかたないんですよ。

まさに、エディさんの持ちネタです。

歌舞伎の見栄と同じで、炸裂した時には、心の中で『よっ!待ってました、レッドメイン!!(笑)』

今回のニュートは、口数が少ないのでエディさんの独壇場です。あまりにも目の演技が多いので、ある意味、俺得で最高でした。

まだまだ、最高なところがありましたよ。

中盤で、でっかいサイみたいなFB(ファンタスティック・ビーストを勝手に略してみた笑)を捕獲する件があり、そこで、エディさんは牝のフリをして、そのでかいサイを誘うのですが、その様子の異様さがハンパなかった。

サイに向けて、お尻を振ってみたり、仰向けに寝そべって、カモン!的なポーズや仕草をしてみたり…。

演技が上手いだけに、その姿の何だコレ感が、トンデモないレベル。しかも、このシーンが尋常じゃないほど、すっごく長いんですよ。最高過ぎるでしょ笑?

と、ここまではふざけた感じのレビューになってしまい申し訳ございませんが、本当に良いなぁと思ったのが、クライマックス後の仲間との2つのシーンです。

ネタバレは、ギリギリ避けて大まかに書きますので、お許しを。
相棒である、コワルスキーとの最期の会話。『何故、俺の記憶を消さなかったんだ?』『…君のことが、好きなんだ。だって…友達だろう?』には、グッと来ました。感動しました。
直後の、ティナの妹クイニーの取った行動も、可愛らしくてね。美しかったです。みんな、コワルスキーのことが、大好きになっちゃったんだよね。

また、ヒロインであるティナとの最期のシーンで、さりげなく、ティナにもクイニーと同じ能力があることを解らせる、決して説明的ではない会話のやり取りも良かったし、何と言っても、ニュートとティナの爽やかな可愛らしさに、胸を打たれました。

ハリーポッターは2作目でギプアップしてしまった俺ですが、この映画は、好きなところもいっぱいありました。これから先、何回か観返すと思います。
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