ヨダセアSeaYoda

エル・トポのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

エル・トポ(1970年製作の映画)
4.0
"モグラは光を求めるが、
 太陽を見た瞬間に光を失う"

【STORY】
 救世主の如く現れたガンマンは旅の中で堕落してゆき、そして再び彼に転機が訪れる。


【一言まとめ】
●風刺 in 西部劇
●理解しきれないシュールな世界
●耳を殺す、悪夢のような音楽


【感想】
《ホドロフスキー3貫》1貫目

 社会が抱える様々な問題や、宗教が持ちうる欺瞞・狂気的な思想など、あらゆる方面への風刺を小気味良いブラックコメディと程よい不快感でブレンドした西部劇テイストの作品でした❗️

 立派そうな男が卑劣漢になっていき、また変化する三段構えのため、奇天烈な世界観でも飽きずに観られます。


 シュール過ぎる世界観には、僕の想像が及ぶ以外にも大量のモチーフが隠れていそうですが、完璧に理解することは非常に難しそう…😅
 終始、性欲/性癖の描き方がエグかったですね。ハイヒール。木の実(?)で描いた裸婦に跨がる男、イグアナ…

 耳を破壊しにくる、悪夢のような不思議な音楽も衝撃的。
 部屋を通りかかった僕の父親(音楽家)も、「聞いたことないジャンルの音楽だな…」などとつぶやいておりました。笑
 

【メモ】
 監督のインタビューで印象的だったキーワードは、"恐怖と美の一体化" "異形は遺伝の想像力"。

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観た回数:1回
直近の鑑賞:レンタルDVD(20.09.20)
ヨダセアSeaYoda

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