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ピエロがお前を嘲笑うのナッツのレビュー・感想・評価

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)
4.0
タイトルが気になりすぎて鑑賞。
マジでめっちゃ秀逸なタイトルやと思います。

ピエロがお前を嘲笑う、スタイリッシュさがこれでもかと伝わるタイトル通り、全編通して非常にスタイリッシュな映画やったと思います。

自分を見失い気味な主人公はハッキングの才能を買われハッカー集団の一員となり、色んな企業や機関をハッキングしてヒャッハーしていたところ、とある事件がきっかけで追われる身となり格上のハッカーたちと対決していく。
果たして主人公の口から語られる事件の顛末は?
的な流れで、ハイテンポかつスリリングな演出でラストまで一気見でした。

近年稀に見る緻密な構成で、ほんまに目が離せない展開に心地よい疲労感すら覚えた今作、全ての伏線の歯車が噛み合えばどんでん返しミステリーの最高傑作となれた可能性もあったと思うのですが…

シナリオ、演出、演者等全てが高水準であると認識した上であえて言うと、正直思っていたほどの衝撃はなかったかなと感じました。
めっちゃ面白かったんですよ。
でもなんかこう、もっと驚愕させてほしかった、ていうのが贅沢な不満点なんでしょうか。

ほんまにスタイリッシュで新しくて好きな作品の一つになったんですよ。
特にダークウェブ上でのハッカー同士のやり取りシーンは、映画史上に残るアイディアなんじゃないかと思います。
それ故惜しい、というのがほんまに正直な感想でした。
いやわかってるんですよ。
求めるハードルの高さは。
でもそれを求めてしまうほど緻密さと演出の斬新さが光る作品やったんですね。
特にタイトルの伏線回収は鳥肌物でした。


今作の制作陣の今後の作品に対する期待も含めて、この点数にさせてもらいます。
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