「ソウスリャナンデモ キープ・イット・グリージー」
各学問で最高の頭脳を誇る研究者が、人件費カットの憂き目にあい大学に在籍できず、合法ドラッグで大儲けする。社会問題に切り込んだコメディとして、このコンセプトだけで勝っており、面白かった。
仲間集めを行うシーンは、まさに社会派オーシャンズ11といった感じだった。
自分の研究を続けられず、高学歴にもかかわらず肉体労働に明け暮れる人が実際に多いと知って、暗い気持ちになってしまう。
もはや仕事の面接に行けば大卒は小うるさいと忌避される状況も描かれていた。
学者たちは現在法的に禁止されていない成分だけでギリギリ合法のドラッグを作成して金銭面では成功するが、一方で薬物中毒患者の互助会の様子が映される。たとえ成分としては合法でも、ドラッグは人の心身を破壊するため摂取してはいけないものだ、と再認識させる作りが良かった。
ただ、登場人物たちも少なからず他人の人生を破壊しているにもかかわらず、結局あまり反省していない様子で、そこはしっくり来なかった。
画面全体的に緑がかったエフェクトが掛けられており、ドラッグをやったらこんな感じの視界になるのか、、？と想像させられた。
低予算からかアクション的なシーンは画面がしょぼく感じてしまった。
