どんなに贔屓目に見ても呆れるほどの男尊女卑主人公に唖然としながらも、ホラー映画としては面白かった。
変なところで急にカットが切れて、夢と現を行き来する構成が不気味だった。
ゴア表現で言えば、SAWシリーズよりショッキングかもしれない。
主人公は、オーディションで見つけた清楚系彼女にとにかくぞっこんで、後暗い予感を封じ込めるため、本作ではなかなかホラー描写は出てこない。
それ故、ある地点から一気に彼の人生が転落していく様が恐ろしくダイナミックで、それまでウトウトしていたのに飛び起きた。
女をトロフィー、飾り物、ファッションとしてしか扱わないトキシック・マスキュリニティが文字通り「破壊」される。
映像の衝撃に劣らず、國村隼が若すぎて驚いた。
そして2000年の映画なのにやたら映像が古く見えたのが不思議だ。