Mrsフロイ

千年医師物語 ペルシアの彼方へのMrsフロイのレビュー・感想・評価

4.0
圧巻の医学冒険ファンタジー!!
中世の英国から、遙か遠くペルシャ(イラン)の実在の医師イブン・シーナの元へ弟子入りする、青年の医学への夢と冒険を描く物語。

原作のベストセラー小説の作者ノア・ゴードンが医療ジャーナリスト出身で、現代の医学に通じるものが多々有り興味はつきずテンポの良さに魅せられる。
宗教上の理由から解剖は禁忌であった為、正確な人体の構造や感染症等の基礎知識が無いなかで、患者と医師の尊厳ある関係や死と宗教の考察が秀逸に表現されている。

高齢多死社会を迎えた現代の日本でも課題となっている、死生観を支える哲学や宗教のとらえ方がビビッドに感じる。神と人、肉体と魂が混然一体となっている。

150分の歴史絵巻をテンポ良く飽きさせないのは、「陰謀のスプレマシー」のフィリップ・シュテルツェル監督。この監督の「アイガー北壁」は未見だが、「陰謀のスプレマシー」・・なんかB級っぽい邦題(>_<)
は二回も観ている事に今気がついた!


劇場公開で見逃したのが残念。
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