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合衆国最後の日のmhのレビュー・感想・評価

合衆国最後の日(1977年製作の映画)
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核を人質に取って政府に無理難題を要求するいうと、「太陽を盗んだ男(1979)」を想像するけど、こっちはもっとストイックなシュミレーションでどうかというと陰謀論もの。というか、「太陽を盗んだ男」が、この映画からインスピレーションもらってそう。
ミサイル基地への潜入がちょっと雑な気もするけど、トラップ(サリン)の無力化とか、監視カメラの真上が盲点とか、狙撃を避けるためにぐるぐる回るとか、プロットのいちいちが面白い。おまけに、二分割画面、四分割画面なども駆使して、緊迫感を盛り上げてきて、まんまとこちらも身を乗り出す羽目になる。
こんな大統領だったらいいよねという願望をうまくシナリオに取り込んでる。親しい警備員とか、大統領のコップを嗅いでから口付けるとか、奥さんお絵が執務室に飾ってあるとか、細部が抜群だった。
終盤からエンディングにかけては、観客が想像する終わりかたの範疇にとどまってると思うんだけど、代案がすぐには思い浮かばない。結句、この映画の終わりかたがベストなんじゃないかな。
(大統領の最期の言葉に、国防長官は首肯しないラストだったんだけど、黒幕が国防長官だった可能性もあるのか)
さすがトランプ大統領を生んだ国、アメリカはほんと陰謀論についての映画が多いよね。映画を見てる分には楽しけど、ほかの国と比べて極端に多いのでちょっと不安になるね。
面白かった。
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