字幕版を鑑賞。
傑作ポリティカルサスペンス。
この作品の肝は核ミサイル基地占拠を巡るサスペンスでは無く、アメリカ合衆国首脳部の会議の場面にある。
アメリカが自国の兵士とそれに数十倍する他国民の血を流し、恒に如何なる残酷な行為も可能なことを証明し続ける事によってのみ自国の安全を保っているという構図は、冷戦が終わった現在も変わらない。
占拠グループの俗物的な黒人兵士が、それゆえに占拠グループリーダーの理想主義と現大統領に寄せる期待を嗤い、超大国のシステムの中では国家首脳でさえ消耗品に過ぎないと喝破する場面も痺れる。