このレビューはネタバレを含みます
こないだ観た『プラットフォーム』がスコアの割にとても面白かったので、「よっしゃ、低スコア映画の中から私にぶっ刺さる映画を発掘するぞ!」と思い立ち、観てみたのが本作。
一応最後まで観れるけど、色々と惜しい映画だった。
死んだ人の脳をスキャンすることで、脳に記録された視覚情報を映像化できるシステムを使って操作をする刑事モノ。
『サイコメトラーEIJI』よりは現実味があるし、実現しようがしまいが、映画なんでそこら辺は別に良い。
納得いかないのが、この手の話にありがちな、大量殺人犯の脳を覗いた捜査官たちが辞職したり自殺したりとかいうありきたりの設定。
そんな奴、いる?
百歩譲って本当にそんな繊細な人がいたとしても、圧倒的人選ミスやろがい。
千歩譲って『ザ・セル』くらいの世界を見せられたら「おっひょー!!」ってテンションになるのは分からんでもないけど、ハナからSAN値が低すぎな捜査官にげんなりする。
で、絹子ですよ絹子。
「帰国子女って設定なのかな?」って思うくらい日本語が下手で、言葉に感情が乗ってない。
サイコ的な役なので、たぶんそういう役作りなんだろうなと思うけど、キャラとか色々ブレるから無駄な演出だと思った。
絹子役の織田さん自身が、普段からああいう喋り方なら大変申し訳ない。
更にベテラン俳優陣も、なんかイマイチな演技。
叫ぶシーンや怒るシーンが割と多かったけど、実際の人間はあんな風にキーキー怒鳴らんだろう。
これも監督の演出なんだろうけど、オーバー過ぎて不自然だったのが残念。
せっかく演技派の役者さんがたくさん出てるのに、勿体なかった。
リリー・フランキーさんと、吉川晃司さんは良かった。
あと、第九の大倉さん、木南さん、平山さんも良かったので、主要キャラと入れ替えてたらもっと良かったかも。