上映開始から、この家族の一員に組み込まれた錯覚に陥って、症状も、どうにかして、どこかのタイミングで落ち着いてくれないものかなあと気を揉んでしまいました。
ひょっとすると、この感覚が・・・・・、
この作品の制作中も、ALS(筋萎縮性側索硬化症)でご苦労されていて、オスカー・ノミネートの連絡を受けた後、2015年3月にご逝去されたリチャード・グラツァー監督ご本人をはじめ、製作スタッフの皆さんで、狙っていらしたものかもしれないと、感じました。
誰もが受け容れやすい上品な会話やイギリス映画のような繊細な色彩に、この病気と闘っている方とサポートされているご家族への、温かくて根気強い、心遣いがあふれる作品でした。