リアリティのあふれる、透き通った映像と、あっさりとしたコメディ・タッチで、オープニングからラスト・シーンまで、いろんな楽しみ方ができる作品でした。
都会のどこにでもある、一点張りの発想に違和感を覚えたり・・・・・、
先生が作ってくれる肉野菜炒めが、とてもおいしそうに思えて、一緒に笑って暮らしているような錯覚に落ちてしまったり・・・・・、
これまで、メディア報道や旅行を入口として、気付かないうちに組み上げてしまっていたのとは違ったタイ王国を感じることができたり・・・・・、
置いてきぼりにされてしまった世界を楽しんで行く想像力や、あきらめずにつなげてゆくバリエーションは、どこかで使わせていただくと、元気が出てきそうなものばかりでした。
また、制作スタッフの数や顔ぶれ、映像技術から、欧米を超えることを目指しているのが強く伝わってくるのですが、それでも、地元の漁師さんの文化やご家族を誇りに思っている今回のスタンスは、観る人を、とても幸せな気持ちにしてくれるものでした。