攻殻機動隊は原作漫画からの付き合いであり、アニメも全部観ている(ハズw)。
だが正直言わせてもらうならワシは原作至上主義でも無ければアニメ至上主義でもない。
世間的には色々な意味で酷評されていたのだが敢えて言う。
『 普通に面白いですよ、コレ。』
根底にある《命》というテーマは入れつつも、あの時間に収めるぐらいのサイズに話をブラッシュアップして"分かりやすく"作り上げたってのは中々なモンじゃないか!と思いましたね。
まぁーーーーーーー公開当時はそう言ったら かなり反論を喰らいまくりましたけどねw
ココでその一部どうしても納得出来なかった反論に更に反論みたいな事書きますけど…(すみません、反論キツ過ぎて喧嘩になりそうだったのを引っ込めた話なんで、Filmarksぐらい許せ!って事で。)
もちろん押井版は世界的にも有名と言われているが、ソレって全世界級に津々浦々老若男女レベルで大ヒットか?と思ったりします。
結構な"マニア絶大支持"路線だと思うんですよ。
これだけのバジェット作品となれば正直ある程度はとっつき易い話にしなければ世界規模の公開は厳しくなるでしょう。
ソコを踏まえつつ世界観にはかなりのリスペクトもあり、頑張って1本の映画としての構築はしていたと思いますね。
確かに原作やアニメに比べて薄っぺらい印象に見えるのは分かりますが、アレをそのまま実写化したらソレはソレでコケてた可能性もある。
(ソコに敢えて挑戦して欲しかったという意見は一理あると思います。この意見は分かります。)
なのに(凄くザックリ言えば)哲学的で難解だからこそ攻殻は良い作品だ!みたいな事言ったら、今はあれだけのバジェット作品でGOサイン出ないと思うんですよ。
振り切って分かる奴だけついて来い!というマニアが喜ぶ路線にしようとしたって…
ぶっちゃけ今はブレードランナー1作目が作れない時代じゃないですか。
(アレもハリウッドが元気な時、公開時にはコケて でもマニアの絶大な支持からカルト化して今に至り、そんな時代の幸運もあった結果、近年2049が作れたワケで)
それに攻殻機動隊はアニメだって複数の監督が手掛けてそれぞれに個性があります。
そして各々の作品は密接に完璧なリンクなんかしてはいない。
ある意味 攻殻機動隊は〈コンテンツ化〉してると思うのです。
ならば取っつき易い攻殻機動隊があっても良いのではないか?
…と思うワケですよ。
更に追い討ちをかけた…
ホワイトウォッシング問題。
ぶっちゃけスカーレット・ヨハンソンぐらいじゃないと世界規模で集客は出来ません。
日本人でやれ!と言う意見は今の状況じゃ無謀なんですよ。
居ないんです。全世界規模で集客出来る日本人女性俳優は。
極論言えばアレ〈義体〉だし。
(↑まぁコレも若干極端に聞こえるかも知れませんが)
個人的には過剰なポリコレ運動のエサにされてしまったという"不幸な事件"だと思ってます。
スカーレット・ヨハンソンはとても良い演技をしていました。
(先程も書きましたが)今時ビッグバジェットでカルトを作れるのは一部有名な監督ぐらいでしょう。
イヤ、有名でもキビしい。
そうなれば役者もある程度知れてる人を起用する事になる。
そして主演は期待に応えた演技をしてると思いました。
で、こんな感じの事を言ってたら見事に言われました。
「実写化するのが間違いだ。」
実写やるな!って意見も暴論だと思います。
強いて言うなら世の中にある全ての漫画やアニメを実写化するなという考えなら まだその意見も分かります。
『 その意見にはノレませんが。』
仮に他のは良いけど攻殻機動隊はダメなんて言うならソレは単に個人的な基準でしかない。実写化に挑戦する事を認めないなら全て認めないぐらいで言って欲しい。
『 勿論その意見には乗れませんが。』
ワシは何でも挑戦出来るならすれば良いと思っています。
もちろん結果出来上がったモノが単純に1本の映画としてつまらないなら「つまらない」という意見で良いんです。
ソレはもう人それぞれ。
でも原作/アニメ原理主義的な否定はどうかと思う。
そしてワシはコレ、結構ライトな攻殻機動隊としてアリだと思いますよ。
あと吹替版についても基本的に《賛》派です。
主役はスカーレット・ヨハンソンが演じている"草薙素子"です。
押井版アニメも神山版アニメも大元は一緒だけどキャラクターの作画が違います。
でも、どちらも草薙素子です。
ワシの中では実写でも絵でも〈草薙素子というキャラクター〉という意味では変わりがありません。
つまりその〈草薙素子というキャラクター〉を"素子と言えばこの方!"である田中敦子氏が演じた、と受け取っています。
(ARISEは変わりましたけどアレは若かりし頃という設定なので変更も分かります。)
バトー/トグサも同じ理由で肯定派です。
感想というよりも感情論になってしまい申し訳ないとは思いつつも、公開後 色々言われたのでココで書かずにはいられなかったという事をご容赦下さい。
やはりどう言われようとも、ワシはこの作品を『面白い映画だ』と言い続けたいなぁ。