ブラザー安部さんのレビューを読み観賞させていただいた作品です🙏✨
下書きの主と化していましたが、運良くみんなで観よう会にお誘いいただいたので、ご一緒させていただきます。安部さん、みんかいの皆さん、ありがとうございます🙇♀️
今作は、すべてを壊し奪い去る戦争が、決して奪うことができなかったものが描かれた物語です。
おじいちゃん(イヴォ)が二人の傷ついた兵士を自宅で看病し、一緒に暮らすことになるのですが、この二人はこれまで殺し合っていたいがみ合う敵同士。苦手な友達が家に泊まりに来たときのレベルではありません。
もし私だったらと考えても、自分の家族や友人を殺した相手が目の前にいたら、平常心でいられる自信がありません。正直、どうやったらちょっとでも痛く殺せるか考えてしまうと思います😢
当然二人の兵士もギスギスしているのですが、憎しみあうことの虚しさをイヴォはポツポツと教えてくれます。
無印良品でかかっている曲を悲しくした感じの曲が流れていて、それがこの作品にぴったりでした。とても静かな作品なので、その分台詞ひとつひとつが際立ち、心に沁みます。
「お茶を飲むか?」
「たくさん食べろ、元気になるから。」
イヴォの言葉はすべてが愛にあふれています。
自分と何も変わらない同じ人間同士。とてもシンプルなことのはずなのに、それを見えなくさせてしまう邪悪な戦争サングラス。イヴォがそれをそっと外してくれます。
兵士たちの心と顔付きが変わっていく様子はとても尊く、心を揺さぶられました。
エンドロールの歌と映像で、涙がボロボロ落ちました。悲しみと温もりが混じった余韻が広がり、ずっと心に残る作品となりました。
戦争は悪の連鎖の結果ですが、優しさの連鎖だって広がっていくと信じたい。イヴォが二人の心を変えることができたように、プラスの連鎖が広まって温かい世界になれば良いなと思いました😌
皆さんも、90分間イヴォのお家にお邪魔してみませんか?イヴォはきっと、みかんと温かいお茶で迎えてくれると思います🍊