あきしげ

ノック・ノックのあきしげのレビュー・感想・評価

ノック・ノック(2015年製作の映画)
2.0
不快感がメインのイベントとなります。

良かった点。

・キアヌ・リーブスの感情爆発
・不快感だけに集中させた演出

悪かった点。

・頭の悪すぎる構成
・動機の説明がない
・なぜ主人公なのか
・カタルシスがない

イーライ・ロス監督の作品。
『キャビン・フィーバー』
『ホステル』
『グリーン・インフェルノ』
グロテスクな描写が大好評。
そんな本作はサスペンス調。
いつもの低予算作品である。

そこにハリウッドの売れっ子がいます。
なぜキアヌ・リーブスが出ているのか。
多分、脚本を見て気に入ったのだろう。
なぜなら、主人公は弱者という立場に。

キアヌ・リーブスはいつも強い主人公を演じる。
近年は無表情演技の最高峰である伝説の殺し屋。

本作はそんな役とは正反対です。
殴る事すらしない弱い主人公だ。
だから気に入ったのかもしれん。
何より家族が第一だという父親。
そういう役を演じたかったのか。
あるいは感情を爆発させる役か。
珍しく終盤では感情豊かでした。

本作のベースは不快感です。
序盤はつまらない家族描写。
後の展開を際立たせる演出。
早送りしたいぐらいの不快。
見ても意味がないと感じる。

そこに何かしらの制裁があるならば良作。
それがなかった本作はただ不快な気持ち。
それをイーライ・ロス監督は狙っていた。
それならば大正解と言える演出であった。
そこが許せるならば本作は楽しめるはず。

個人的に『ブラインドネス』を思い出した。
本作は足元に及ばないが似たような不快感。

キアヌ・リーブスの感情爆発を見ただけでも儲けモノでした。
あきしげ

あきしげ