このレビューはネタバレを含みます
ライアン・ジョンソン監督が【スター・ウォーズ】の世界観をぶち壊した【スター・ウォーズ/最後のジェダイ】から2年。42年間に及ぶ【スター・ウォーズ】の歴史を締め括る集大成である本作は、カイロ・レンが破壊したマスクを修復するが如く、J・J・エイブラムス監督が【スター・ウォーズ】の世界観を修復し、【スター・ウォーズ】ファンを優しく包み込む【スター・ウォーズ】ファンの【スター・ウォーズ】ファンによる【スター・ウォーズ】ファンのためのファンムービー。ハッキリ言って予想以上の事は何も起きないし、公式による二次創作の極みですが、こんなに過剰接待されたら高得点を付けざるをを得ません。ご都合主義はフォースの導きで全て解決だ。
とにかく、シーヴ・パルパティーンことダース・シディアスが黒幕だっり、レイがその孫だったり、ベタベタな脚本のチープさは否めませんが、【アベンジャーズ/エンドゲーム】のクライマックスのスーパー・ヒーロー大集合の元ネタは【スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望】のハン・ソロのヒャッハーだったと気付かされたランド・カルリジアンのヒャッハー、やっと出てきたイウォーク、やっと貰えた勲章、やっぱり出てきたタトゥーインの二つの夕陽など、【スター・ウォーズ／フォースの覚醒】を超える過剰接待っぷり。ハッキリ言って薄っぺらいオマージュですが、リメイクしか出来ないJ・J・エイブラムス監督にこれ以上求めるのは酷ってものですよ。
すぐにバレるチューバッカ死んじゃった詐欺、すぐに直るC-3PO壊れちゃった詐欺、雑な処理をされるハックス将軍とレン騎士団、ジェダイじゃないから仕方がないけれどフォースの霊体として登場しないカイロ・レンなど、不満はいろいろありますが、祭りにケチをつけるのは野暮なので、黙って余韻に浸りたいと思います。
でも、フォースをバカする部下を天井に磔獄門にしてダース・ベイダーにリスペクトを払う中二病全開のカイロ・レンをもっと見たかったし、愛憎入り混じるツンデレーションなカイロ・レンとハックス将軍のBL展開も見たかったな。
フォースと共に在らんことを。
