ramca999

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのramca999のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

スターウォーズ史、ありがとうございました。

エピソードⅦ〜Ⅸと観進めるほどに、アダム・ドライバーのキャスティングが最高に合ってたと確信しました。

この”ひとつの歴史”を作ったジョージ・ルーカスは偉大。

ただ、言いたいのはディズニーよ、
Ⅰ〜Ⅵがあったからこその評価だぞ。

▼再鑑賞

Ⅸ単体で観れば良いところもあった
特にSWトンマナを戻せているシーンも多々見受けられてグッドだっただけにⅦ&Ⅷの悪かった面が目立つし、悔やまれる

あとフォースの扱いに関して、
作品を昇華させるためと理解はできる一方で、できることを拡張しすぎて魔法のように見えてしまう側面もあったのは難しかっただろうなあ
フォースは万物に流れる力で宗教的側面も持つ概念にも近いもの、というイメージ

本作の1番のフォース大技(議論ポイント)はやはり命を吹き込むことだったかと思う。
これはかつてパルパティーンがアナキンをシスに引き込む際にダークサイドの力なら生命も司ることができると言っているので、ダークサイド大物の血を引くレイとベンがその技を使えるという設定はギリギリだけど、ファンなら理解はできる。

ただ、理解できるのと受け入れられるのは別の話。
これに限らず、本作ではブラスターをフォースで止めたり弾いたり、フォースで宇宙空間を移動したり、レイとカイロ・レン繋がりすぎたりといろいろ新しい使い方があった。
(それぞれパルパティーンとスカイウォーカーの血を引く一対であるという説明も受け入れられそうで、皇帝とベイダー卿だと一対とまでは言い難いので、よく考えたら公式には説明しきれない。これはミディクロリアンに働きかけて、シミにアナキンを妊娠させたのがシディアス鄕のマスターであるダースプレイガスという噂があるから、それを公式見解とした時にようやく理解できなくもない話。それでもそれって一対なのか…?って感じだけど)

その一方で跳躍力を見せたり見せなかったり、そんなフォース強大なら仮にも(現)最後のジェダイがブラスターばっかり使わないで、スピーダーくらいフォースでぶっ飛ばせば?というツッコミもある。
(オビワンはブラスターを野蛮な武器だと言っていたので、このあたりもジェダイ評議会が消え去って、かつての教義は風化したんだなあと感じる)

要はフォースの解釈を拡張しすぎて、合理的な行動で話が進んでいない違和感を作ってしまった。

ⅤでヨーダがXウィングをフォースで沼底から引き上げるシーンのオマージュがルークでされていたのはめちゃくちゃ良かった。
これこそがフォースのワクワク感なんだけど、こんなことがちっぽけに見えてしまう使い方が多かったのが残念だったかな〜
別の意味でフォースのバランスを崩してしまったと思う(笑)

SW好きなだけで作ったらダメで、SW史学として自分の中に落とし込んでから作ってもらえるとありがたい。
次回の新3部作はよろしくお願いします。


いろいろ調べてレジェンズとかの知識も踏まえると、生命を吹き込むフォースヒーリングとかはあったし、古代はフォースバトルがもっとすごかったみたい(笑)

劇中でしっかり説明はされてなかったけど、カイロ・レンとレイの繋がりがフォースダイアドと呼ばれる特別な現象で、パルパティーンが力を吸収する時に言葉としては言ってたみたい。
このフォースダイアドで疑問だったレイの成長スピードだったりは納得。
彼らの出自が関係なくもなさそうだったけど、プレイガスとシディアス、シディアスとベイダーもフォースダイアドを目指してできなかったのをなんか運命的に2人に絆があったんだね。
ちなみにシスの2人の掟はこの劣化版とも言われてるみたい。
(レジェンズのダースベインがシスが多すぎると力が薄まるからこの掟を作ったみたいだけど)

こうやって正史以外もSW史を学ぶと、理解できてより楽しめるなあ。
とはいえ、正史のみという制約で観客をどう楽しませるかも大事かなとは思うので、そこが至ってなかったのは事実かなと。
なので、評点はいったん変えないでおきます。
僕も観客としてSW愛が至ってなかったのだけど。精進します。

ただ、こうやって観ると、製作陣はSWがめちゃ好きなんだなあ。
そこは一部撤回しないといけませんね。
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