はちみつ食べたい

リトル・ボーイ 小さなボクと戦争のはちみつ食べたいのレビュー・感想・評価

4.4
ほっこりするシーンも多く希望のあるストーリーだが、戦争の残酷さや悲惨さもしっかり描かれている映画。人生や戦争という困難な中で本当に大切なものは何か、憎しみが募る環境や時代に翻弄される中で忘れそうになる温かい人間性、人としての心の尊さを思い出させてくれる。戦闘シーンはあまりなく、8歳の少年の目線から描かれた戦争映画になっている。

本作の素晴らしいポイントとして、一方向だけでなく、双方向の愛や友情がしっかり描かれている点が挙げられる。一つ目は、主人公ペッパーと父の親子愛。そしてもう一つは、人種や世代を超えた交流を通して育まれたペッパーと日系人ハシモトの友情。これらの双方向の優しい思いが対比的に戦争の不条理さをさらに浮き彫りにする。

信じるということはとても勇気のいること。信じれば奇跡は起こる。強く念じれば、願いは叶う。
ひたすらにひたむきな少年の姿に、見る者の心が強く動かされる作品だ。この映画がきっかけでwhen you find loveという曲が大好きになった。