抹茶マラカス

スティーブ・ジョブズの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)
2.6
ヘンテコな映画だと思ったら脚本アーロン・ソーキンだった。ソーシャルネットワークもやってスティーブ・ジョブズもやってんのかあんた。
ジョブズが何を成し遂げたか、ということを示すでもなく3つの発表会の前で入れ替わり立ち替わりやってくる人々との会話で魅せていくだけの強烈な作品。そこで示されるのは、会社と、世間と、パートナーと、娘と。あらゆる対人関係で常に最悪解を叩き出し続けるダメ人間。ついに最後には親子の和解を見たかのような感じの空気は出してるけど、強烈すぎるダメ人間に周囲がほだされたというか、端から対話する気のないジョブズ相手の対話を諦めただけの話に。この対話する気のなさはApple製品というか、ジョブズ製品の互換性の無さに象徴される。Lightningとかいうクソケーブルが無くなるのに一体何年かかったのか。
単なるヨイショで終わる伝記映画にしたくない気持ちは伝わってきたが、このスティーブ・ジョブズという人物は、果たして映画で主人公を張っていて正解なのか、この映画は何のために作られたのだ?という疑問符が拭い去られることはなかった。どうしてもずっと不快だった。