イチロヲ

団鬼六 花嫁人形のイチロヲのレビュー・感想・評価

団鬼六 花嫁人形(1979年製作の映画)
4.0
刺激のない生活を送っている青年(中原潤)が、妻帯者の中年男(宇南山宏)に飼育されている少女(倉吉朝子)を横恋慕してしまう。「隷属の歓び」に翻弄される女性の生き様を描いている、日活ロマンポルノ。団鬼六原作。

サドマゾを共有している相関図の中に、第3者となる青年が飛び込み、特殊極まりない人間関係を破壊してしまう。カーテンを閉め切っている部屋(中では行為の真っ最中)の窓を屋外から眺めるという、エロエロ窃視行為にドキドキが止まらない。

中盤に入ると、嫉妬心によりサディズムを刺激させられた青年が、中年男の妻(志麻いづみ)を拉致監禁。SM倒錯者の日常風景に干渉してしまい、自分の居場所を見失っていく展開へと雪崩れ込む。

凌辱プレイの場面では、緊縛宙吊り、鞭打ち、放尿、犬のお散歩などが登場。倉吉朝子の瑞々しい女体と、志麻いづみの熟れた女体の対比がエロティックであり、「性倒錯の悟り」を感じさせるラストが美しい。
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