ユースケ

テラフォーマーズのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

テラフォーマーズ(2016年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

強力わかもともどきが映し出される巨大なスクリーンをバックに、スピナーもどきから降り立つガフもどきの小栗旬…【ブレードランナー】を中途半端にパクったオープニングから苦笑い。

クソムシを連呼するケイン・コスギを筆頭に、原作のキャラクターを忠実に再現しようと役作りをする俳優とオリジナリティを前面に出したエキセントリックな役作りをする俳優が絡み合うカオスな芝居合戦。芝居の方向性もレベルもバラバラな薄っぺらいキャラクターによる薄っぺらい人間関係を見せられて誰が感情移入できると言うのでしょうか。

とにかく、コスプレ感MAXの昆虫人間とCG感MAXの人間ゴキブリ(監督自らモーションキャプチャを担当!)が繰り広げるクソムシバトルは酷いの一言。
昆虫人間の能力説明でテンポをぶち壊し、チープなVFXの多様でアクションのできる俳優にアクションをさせず、昆虫人間の強さを描かないので昆虫人間と人間ゴキブリの能力差がわからず、グズグズモタモタ。
原作の感動ポイントであるはずの山下智久演じるバッタ人間との別れのシーンも、かぶりもの感が凄すぎてどの時点で絶命したのかわからず「いつ死んだ!」とツッコミを入れざるを得ません。

小栗旬と菊地凛子の悪ふざけとか、山下智久とケイン・コスギの英語とか、渋川清彦と黒石高大のチンピラコンビの存在意義とか、言いたい事は山ほどありますが、ずっと昆虫人間の顔のまま芝居を続けた福島リラに免じて許してあげましょう。

大人の事情を感じずにはいられないEXILEもどきが流れるエンディングでトドメ。
時の流れの速さをヒシヒシと感じる今日この頃、108分間という時間をこんなにも長く感じる事ができたのは素晴らしい体験だったと思いました。