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砂塵にさまようのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

砂塵にさまよう(2003年製作の映画)
3.5
イランのアスガー・ファルハディ監督のデビュー作。
愛する妻と離婚させられた青年と毒蛇取りの老人との交流を描いたヒューマン・ドラマ。
原題/Raghs dar ghobar
制作年/2003(2003)

愛する恋人のレイハネ(バラン・コサリ)と結婚したものの、彼女の母親が売春婦だという噂のために、自分の意思に反して離婚せられたナザル(ユーセフ・ゴダパラスト)。
"結婚ローン"と"離婚慰謝料"の支払いができず、保証人が職場に取り立てに来ため、そこに偶然居合わせた毒蛇取りの老人(ファラマルズ・ガビリアン)の車に隠れて逃走。仕事も失う。
老人の車は毒蛇のいる人影のない砂漠に停車。
過去に人を殺したことがあるらしい不気味な老人は、彼を邪険に扱かう。
やがて、毒蛇を捕まえる道具を貸してもらったナザルは、実入りはいいが危険な捕獲作業をやってみる…。

老人の"財産"と"写真"

結婚するにしても離婚するにしても莫大な金がかかるイラン社会。
終盤、老人が過去を語るあたりからラストまでが作品の見どころ。
老人を演じたファラマルズ・ガビリアンが渋い演技をみせる。
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